夫が読んでいる本の作家を知らないことが多く、どんな人なのかどんな本なのかを訊いて興味があるものは読んでいます。(難しくて挫折することもあるけど)
これもそんな本のひとつ
『囚人狂時代』 見沢知廉
まったく知らなかった見沢知廉。ご存知ない方のために予備知識を
見沢知廉
1959年(昭和34)東京生まれ。中央大法学部中途除籍。中学で非行に走り、暴走族、登校拒否。高校在学中、新左翼セクト活動家となる。1979年東京サミットでの決起が実現せず失望し、新右翼民族派へ。リーダーとしてゲリラなどを指導する。1982年英国大使館火炎瓶ゲリラ、スパイ粛清事件で逮捕され、懲役12年の刑を受けた。1994年獄中で書いた小説『天皇ごっこ』で新日本文学賞を受賞。同年に出所後、『囚人狂時代』『調律の帝国』などの作品を発表。
獄中で書いた小説が賞を受賞するのですが、小説を書くことを禁止されていた見沢知廉は母親への手紙に極小な文字でびっしりと小説を書いていたのです。それを母親が腱鞘炎になりながらも書き起こしたもの。この話は『母と息子の囚人狂時代』に書かれています。
思想的には左翼から右翼に転向した人。で最初の本が『天皇ごっこ』。んー興味深い。『天皇ごっこ』はこれから読みます。
さて、この本は見沢知廉の獄中体験記です。獄中体験記と言っても重たいというより笑えます。そして自分の知らない世界があることを知ります。(見沢知廉が入所していたころの話ですので現在はどうかわかりませんが…)
有名事件のあんな人のあんなことが書かれていたり、八王子医療刑務所での生活が天国だと聞いて勘違いのうちに自ら八王子刑務所へ入所するようにしむけて地獄をみたり…獄中での生活がかかれています。
法を犯すことは断じていけません。刑務所に入った後、どういう生活がまっているのか。おもしろおかしく書かれていたとしてもそれはそれは私たちが送っている生活とは比べ物になりません。出所したあとも拘禁後遺症に悩まされる人も少なくなく、見沢知廉もその一人でした。
個人的にはこの『囚人狂時代』よりも『母と息子の囚人狂時代』が息子が罪を犯した母の気持ちが良く書かれていて涙しました。(夫にはなくところはないと言われましたが。母子モノに弱いんです)
思想的なものが濃いわけでもなく、軽いタッチで書かれているので読みやすいですよ。おすすめ。
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